30戸の各ワンルームから4㎡供出し
120㎡のコモンズをつくる

札幌の平均的なワンルームの居室の規模は25㎡前後。ここでは、水回り、家具、家電などのスペースを最低限とし、各戸をコンパクト化。各戸の４㎡の小さな余剰スペースを寄せ集めることで、大きな120㎡の共用部を生み出します。この空間を入居者が自由に時間と空間を共有する「コモンズ」と名付け、ラウンジ、スタディルーム、ランドリールームといった各機能に特化した空間を設えています。

コモンズを介した「となりに」の意識が
生活のクリエイティビティとセキュリティを育む

コモンズは、気分転換をしたり、誰かと挨拶を交わしたり、情報交換をしたり、パーティーを開いたり、というように、自然と個人同士の関わり合いを醸成していくきっかけとなる空間を目指しています。いつでもそこにあって、ふらっと覗くと誰かに会える、そんな空間が一人暮らしのライフスタイルに寄り添うことで、多様な情報や価値観にふれあい、相乗効果を育むことができるのではないかと考えています。

北国である札幌の気候に配慮した外断熱工法を採用しています。外断熱工法は、コンクリート建物の外側を断熱材で包み込む工法です。強烈な日差しや寒さから守られたコンクリートは、その蓄熱効果で夏涼しく、冬暖かい状態を保つことができ、冷暖房効率が良くなります。また、建物が外気と遮断されているため、全ての部屋の温度を一定に保ち、結露によるカビやダニの発生も防ぎ、健康で快適な、住む人にやさしい居住空間を実現します。加えて、１階とコモンスペースに床暖房を設置することで、建物全体として冬期の暖房効率を高める工夫をしています。